第4回自由報道協会大賞決定について

2015年3月29日
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今回も自由報道協会大賞候補に多くの優れた報道が寄せられ、その中から最終的に10の作品が残りました。いずれも原発、マスコミの腐敗、非民主的な日本の隠された構造、慰安婦問題などの重要な問題を鋭くついた傑作ぞろいでした。
 
そのため決定を2カ月延長し、熟慮選考した結果、「民放キー局への自民党圧力報道」(DAILY NOBORDER ニューズ・オプエド)を大賞に決定しました。これは、昨年12月の衆議院議員選挙で自民党から在京民放キー局の報道責任者らに対して、放送編集権の侵害と受けとられかねない「要請文」を送付していたことを他の報道機関に先駆け、DAILY NOBORDERとニューズ・オプエドというインターネットメディアがスクープしたものです。
 
「要請文」は、政権与党が出演者の選び方や番組の進め方にまで具体的に介入・指示する内容で、民主主義国としてはおよそ考えられないものでした。日本の報道の自由が今まさに侵害されていることを生々しく明らかにしたものです。開かれた民主主義社会に欠かせない報道の自由、それを侵害する政治権力と報道機関の関係に対する危機感が、私たちの決定を促した、と言えます。
 
背景には今や世界のメディアで問題になっている「日本の報道の自由の悪化」があります。日本の報道の自由度は安倍政権発足とともに悪化の一途をたどり、国境なき記者団が毎年調査発表する「世界の報道の自由度順位」で2015年日本は61位とされました。日本はアジアや中近東アフリカの独裁国家や非民主的国家と同じく「著しい問題がある国」と初めて断定される衝撃的なものでした。
 
授賞対象となったスクープは、その「著しい問題」の具体例を示したもので、国民の知る権利にも寄与しました。DAILY NOBORDERとニューズ・オプエドによる一報後、国内の大手メディアが後追いし、海外メディアでも報じられるなど大きな反響を呼びました。他にも意欲的な報道が数多くありましたが、やはりこのスクープはこの1年間の日本のマスコミと権力との関係、メディア状況を記録する上で貴重なものであると評価し、大賞に決定しました。
 
 

平成27年3月28日

公益社団法人自由報道協会